2026年7月26日、新潟県三条市東公民館にて、当協会参画企業、銀座堂代表、スマートホームおじさんこと藤川さんが講師で地域住民の方に向けたスマートホーム講習会が行われました。
講習会の開催背景は?

藤川さんは5年ほど前、60歳の時に脳出血により左半身麻痺となりました。リハビリをしている中で、スマートフォンの過充電によるバッテリーの膨張があり、これを制御できないかという発想から、スマートプラグを活用したことがきっかけで、スマートホームを知り、ご自宅に様々なスマートホーム機器を導入し、ご自身やご家族の生活サポートに活用されています。66歳になられた今は「スマートホームおじさん」として活動されています。
今回の講習会は、藤川さん起案で、もっと多くの方に、暮らしをよくするための手段として、スマートホームを知ってほしいということで、地元である三条市の市民ゼミに講師登録をされ、今回の企画をご提案されました。
市のご担当者も、以前からスマートホームのことには興味があり、ご自身の親御様の見守りなどに活用できないかと考えていたり、公民館を利用するシニア層の市民の方たちと普段から接する中で、「足腰が弱くなって、リモコンを取りに動くのも一苦労」といった話を聞いたりする中、スマートホームがこういった方たちの助けになるのではないかということで、このセミナーを是非開催したい!と非常に前向きな開催でした。

どんな方が参加者として集まったのか?

参加者は40代から70代の地域住民の方で、スマートホームを利用されいる方はわずか1名、スマートスピーカーを単体でお持ちとのこと。その他の参加者の方はご自宅でスマートホームをされていないものの、もともとご興味がおありな中、新聞でこのイベントを知って参加申し込みをされたとのこと。
今回は、ハンズオンのワークショップであったため、参加人数は敢えて制限し、上限10名での抽選となりましたが、男性と女性がほぼ半数ずつの参加となりました。ワークショップに先立って、参加者同士の自己紹介タイムがありましたが、それぞれの参加動機は興味深いものでした。
- テレビの音声を聴くためにAmazon Echoを持っているが、他の活用方法を学びたくて参加しました
- 一級建築士として仕事をしているが、住宅への先進技術の導入について理解を深めるために参加しました
- 帰宅前にエアコンを自動で動かしたり、音声で天気予報を確認したりしたいと思っていたところ、新聞で子の口座を知って応募しました
- 知人の家に遊びに行ったときに、スマートスピーカーだけでなく、いろいろなもので自動化している様子を見て、自宅でも取り入れてみたいと思って参加しました
スマートホームに関するワークショップの内容は?
前半は、スマートホーム機器類の紹介で、どんなものがあってどんなことができるのかが紹介されました。後半は、2チームに分かれて、あらかじめセットされているスマートスピーカー(Amazon Echo Dot Max)と、それに連携されたデバイス類(スマート電球、スマートプラグ、人感センサー、開閉センサー、スマートリモコン等)を使って、「if×then」の考え方で、「〇〇したときに、〇〇がどう動くか」といった条件の組み合わせによる機器類の動作(定型アクション)を作って検証するワークショップです。


参加者の皆さんには、一番最初にAlexaアプリをご自身のスマートフォンにインストールしていただき、2チームそれぞれのワークショップ用アカウントでログインするところから始まりました。


Alexaアプリにログインした後は、「if×then」カードを使って、それぞれご自身の生活の中での困りを解決したり、こういうことができたらいいなということを想像しながら、どんな定型アクションを考えるかを考えながら設定しました。
「if=〇〇したら」、「then=〇〇する」の考え方で定型アクションを作る
藤川さんがあらかじめ用意したifカードは5枚(ドア開閉、人感検知、ボタン操作、音声コマンド、スケジュール)と、thenカード5枚(スマート電球制御、電気アンカ制御、扇風機制御、音楽再生、音声メッセージ)について説明し、参加者は25通りの組み合わせから好きなものを選択し、実際の設定・動作確認を行います。自分事化するポイントとして、自分の生活でどのような自動化を実現したいかを具体的に考えるよう促しました。
この考え方は、当協会の特別会員として連携しており、IoTの民主化を掲げて活動しているif Linkオープンコミュニティが発信している発想手法(参考リンク)をヒントに、藤川さんが楽しくわかりやすいワークショップにするために考案されました。

初めての定型アクションの作成に試行錯誤する参加者もいる中、初めてなのに直感でサクっと設定できる方も。同じアカウント(=家族)でログインしているので、他の参加者が作った定型アクションも続々リストに追加されてきました。そして、参加者の皆さんが順番に定型アクションを実行し、動作を検証しました。

こちらのチームでは、一番早く定型アクションを作った女性の方から動作検証を行いました。「if=ドアが開いたら(開閉センサーが動いたら)」、「then=スマート電球が点灯する」といったシンプルな定型アクションですが、実際に電球が点灯すると全員思わず「おおおぉぉ~~!!」という歓声と、拍手が沸き起こりました。
そのあとも、「人感センサーが動きを感知したら、スマート電球が点く」「アレクサ、扇風機をつけて、というと、スマートプラグがONになり、サーキュレーターが動く」等、それぞれの定型アクションが披露されました。
参加者のコメント
約2時間のワークショップでしたが、あっという間に時間が過ぎ、初めてのスマートホームに触れて、参加者からは以下のようなコメントがありました。
- 初めてスマートスピーカーを見て触れましたが、意外と自分でもできそうだと感じました。
- 何かを組み合わせてこういうことができるというのを初めて知りました。
- 今まで、スマートスピーカー単体だけしか使ったことがなかったけど、組み合わせることで、幅広い使い方ができるというのが学びになりました
- もっと詳しく、深く知りたいと思ったので2時間があっという間でした。またの機会があったら絶対参加します。
- 知人が自宅でやっていることは今日やったことの延長で、もっと色んなもので、もっと色んなことができるんだなと思いました。
- 未来の暮らしのように思ってましたが、こんなに手軽で簡単に自分の家でもできると知れたことに感動しました。
- 初めてのスマートホームでしたが、早速スマートスピーカーを買ってみようと思いました。
藤川さんコメント
2時間の長丁場でしたが、あっという間に過ぎてしまうくらい楽しい時間となりました。
スマートホームの普及推進を行うLIVING TECH協会や、IoTの民主化を掲げるif Linkオープンコミュニティに賛同して会員として活動していますが、今回の企画は、私自身が当事者として、スマートホームに出会い、日々の暮らしと向き合って感じていることを、多くの方に知っていただきたいという想いから実現しました。今回のイベントは、私にとって、「半径1.5mの幸せ」と「僕の頭の中のちゃぶ台」というテーマに沿った個人的な活動として行いました。
「僕の頭の中のちゃぶ台」は、単なる家具でも、スマートホーム機器でもなく、家族の会話、沈黙、記憶、空気、孤独、幸福を受けとめる“家庭の自己統合インターフェース”です。効率ではなく、関係を中心に置き直す考え方です。「半径1.5mの幸せ」とは、80cmのちゃぶ台を囲んで人が向かい合うと「半径1.5m」の空間がゾーンになるという考え方で、以下に考えをまとめたものを掲載しています。
また、「僕の頭の中のちゃぶ台」は以下でも発信しておりますので、ご興味ある方は是非ご覧ください。

まとめ

今回のイベントは、協会事務局として、オブザーブで参加させていただきましたが、最初は不安そうに会場に入ってきた参加者の皆さんも、自己紹介される中で、皆さんがなんとなくスマートホームを知っていて、やってみたいと思っていた、という共通点を知り、実際にワークショップを体験しながら、どんどん笑顔になっていき、最後の感想では、テンションが上がって笑いが起きるほどでした。
シニア層や高齢の方は、苦手分野だろうと思われている方もいらっしゃると思いますが、ほとんどの方がスマートフォンを持っていて、機器やアプリと、基本的な設定が理解できれば、使えるようになるのと、そもそも興味を持たれている方もいらっしゃるというのが学びでした。
とても素晴らしいワークショップだったので、藤川さんのご協力をいただきながら、当協会の活動にも取り入れて、より多くの方がスマートホームに触れる機会を創出していきたいと思います。
今回のイベントの模様は、追ってダイジェスト動画でまとめて発信する予定です。活動やイベント等にご興味のある企業様、団体様、自治体様は、是非お気軽にinfo@ltajapan.comまでお問い合わせください。ご一緒に連携、活動することで、より多くの方の課題解決や豊かな暮らしを実現していきたいと考えております。
