
Echo Dot レビュー|初めてのAlexaにおすすめ!第5世代と第4世代の違い・音質について

筆者がEcho Dotを使い始めてから、5年以上が経過しました。
これまで数十台のEchoシリーズを試してきた筆者にとっても、コンパクトでありながら質の高いサウンドを楽しめるEcho Dotは、特にお気に入りのAlexa端末の一つです。
Echo Dotは第5世代までアップデートされており、近年では同じくコンパクトなエントリーモデルとして「Echo Pop」も登場し、ラインナップがさらに充実しています。
本記事では、そんなEcho Dotの魅力について、各モデルの違いに触れながら詳しくレビューします。
※本記事ではEcho Dot with Clock(第5世代)の画像が掲載されていますが、現行品はEcho Dot(第5世代)となります。スピーカー部分の時計は表示されないため、ご注意ください。
レビューサマリ
Echo Dotは、期待以上の音質と使いやすさを両立したスマートスピーカーです。小型のため、省スペースで設置できる点もメリットと言えるでしょう。画面はありませんが、音質と価格のバランスに優れ、コストパフォーマンスが非常に高い製品です。 より安価なEcho Popが登場したことで、価格面での際立った優位性は薄れましたが、初めてのAlexa体験には引き続きおすすめできるモデルです。
メリット
- 価格に対して音質が良い
 - 設置スペースを気にせず置けるコンパクトさ
 - with clockモデルでは簡易的な情報表示や操作も可能
 - Alexaによるハンズフリー操作の利便性が高い
 - Amazonプライムの豊富なコンテンツが利用できる
 
デメリット
- Echo Popの登場により、価格がやや高く感じられる場合がある
 - 画面がないため、Alexaの機能を最大限に活用できない部分もある
 - 中音域がやや弱い傾向(イコライザーで調整可能)
 
目次
Echo Dotの特徴とEcho Popとの違い
Amazon Echoの廉価版タイプのモデルとして、Echo Dot以外にもEcho Popがあります。
それとの比較をしていきましょう。
| 項目 | Echo Dot (第5世代) | Echo Pop | 
|---|---|---|
| 商品画像 | ![]()  | ![]()  | 
| スピーカー | 1.73インチ | 1.95インチ | 
| Wi-Fi | 802.11a/b/g/n/ac (2.4/5GHz) | 802.11a/b/g/n/ac (2.4/5GHz) | 
| 接続 | Wi-Fi、Bluetooth Low Energy Mesh、Matter | Wi-Fi、Bluetooth Low Energy Mesh、Matter | 
| Ultra HD/空間オーディオ | × | × | 
| Dolby | × | × | 
| ライン入出力 | × | × | 
| 音声・ビデオ通話 | 音声通話 | 音声通話 | 
| 家電操作 | 〇 | 〇 | 
| Zigbeeスマートホームハブ内蔵 | × | × | 
| モーション検知 | 〇 | × | 
| 温度センサー | 〇 | × | 
| サイズ | 100 x 100 x 89 mm | 99 x 83 x 91 mm | 
| 重さ | 304g | 196g | 
| 価格 | ¥7,480~ | ¥5,980~ | 
Echo Dotは、2020年に登場した第4世代から球体型のデザインを採用しています。第5世代と第4世代で、外観に大きな変更はありません。





Echo Popは、半球型のデザインで、より豊富なカラーバリエーションが特徴です。

第5世代Echo Dotと旧型第4世代Echo Dotとは、主に以下の違いがあります。
Echo Dot 第5世代と第4世代との違い
- より大型のフルレンジドライバー搭載による高音質化
 - 加速度センサーと温度センサーを搭載
 - eeroメッシュWi-Fiの拡張アクセスポイントとして機能
 - (with Clockのみ)高密度ドット技術により、より多くの情報を表示可能
 


音質がどの程度向上したのかは、特に気になるポイントでしょう。次の章で詳しく検証します。
Echo Dotの優れた点
Echo Dotは、優れたコストパフォーマンスと、Alexaによって実現する多彩な機能が魅力です。コンパクトな筐体ながら、多くの優れた点を備えています。
価格を上回る優れた音質
初期のモデル(第2世代)では音質に課題がありましたが、第3世代で低音域が、第4世代ではさらに中高音域とのバランスと解像感が改善され、音質は大幅に向上しました。
第5世代では、その音質がさらに進化しています。

第5世代はスピーカーサイズが大きくなったことにより、低・中・高音域の全ての帯域でサウンドの質が向上している印象です。
第4世代も価格を考慮すると十分な音質でしたが、第5世代ではさらにその上をいきます。
特に、第4世代で感じられた高音域の歪みが抑制され、低音の響きも豊かになりました。これにより、より質感の高い深みのあるサウンドが楽しめます。
一方で、Echo Popと比較すると、低音域の力強さや高音域のクリアさで勝るものの、中音域がやや埋もれがちに聞こえる場面もあり、いわゆる「ドンシャリ」傾向のサウンドとも言えます。
より原音に忠実なサウンドを求める場合は、Echo Popが適していると感じるかもしれません。
ただし、この点はAlexaアプリのイコライザー機能で好みの音質に調整することが可能です。


もちろん、上位モデルのEcho StudioやEcho(無印)と比較すると、ウーファー非搭載のため重低音の迫力は劣ります。しかし、価格を考えれば十分に満足できるレベルです。
このバランスの良さが、BGMとして音楽を流す用途には最適です。
Echoシリーズは全般的に低音が強調される傾向にありますが、Echo Dotはその特性が比較的穏やかです。
そのため、BGMなどのリスニング用途にはもちろん、集合住宅などで隣室への音漏れを気にする場合にも適していると言えるでしょう。
この優れた音質は、音楽再生以外にも以下の用途で活かされます。
音質が活きるポイント(音楽以外)
- 通話・呼びかけ機能
 - ラジオ・ニュースの再生
 - Kindle本の読み上げ
 - 環境音などのスキル
 
これらの点からも、Echo Dotはコストパフォーマンスに優れたモデルとしておすすめです。
ステレオペアやマルチルームミュージックによる拡張性
Echo Dotは単体での利用に加え、複数台を組み合わせることで、さらに音楽体験を豊かにできます。
例えば、2台のEcho Dotシリーズを連携させれば、ステレオ再生が楽しめます。

ステレオペアが可能な機種の組み合わせは、以下のAmazon公式ヘルプをご参照ください。


ステレオペアを構成すると、その名の通り、サウンドに立体感と広がりが生まれ、より臨場感のある音楽を楽しめます。
ただし、Echo Studioのように、Amazon Musicの空間オーディオやUltra HD音源には対応していません。
さらに高いレベルの立体感や原音忠実性を求める場合や、ホームシアター用途での利用を考えている場合は、Echo Studioの購入を検討するのが良いでしょう。

とはいえ、より高音質を求めるユーザーは限られるため、多くの方にとってEcho Dotは価格以上の価値を提供してくれるでしょう。
また、意外と知られていない便利な機能が「マルチルームミュージック」です。
複数台のEcho端末をそれぞれの部屋に設置し、家中で同じ音楽を同期して再生できます。
これにより、どの部屋に移動しても音楽が途切れず、家全体で統一された音楽体験ができ、空間の雰囲気を高めることができます。
Echo Dotは比較的安価なため複数台導入しやすく、こうした多様な音楽の楽しみ方ができる点もメリットの一つです。
わずかなスペースにも設置可能
Echo Dotは第4世代で球体デザインになり、第3世代より高さが増しましたが、スマートスピーカーとしては依然としてコンパクトな部類に入ります。


このように、わずかなスペースにも問題なく設置できるのが大きなメリットです。
基本的にAlexaへの音声操作で完結するため、手が届く場所に置く必要もありません。マイク性能も高く、小さな声でウェイクワードを呼びかけても、高い精度で認識します。
Echo Dotを部屋の隅に置くだけで、その空間がAlexaに対応し、ハンズフリーで様々な操作が可能になります。
スマートリモコンなどと連携すれば、家電もハンズフリーで操作可能
さらに、Echo Dotはスマートホームの標準規格「Matter」に対応しており、eeroメッシュWi-Fi(日本未発売)のアクセスポイントとしても機能します。この小さな筐体は、今後スマートホームのハブデバイスとしても、さらにその価値を高めていくことでしょう。
Amazonの各種サービスとスムーズに連携
Echo DotはAmazon製のため、同社の通販サイトやAmazonプライムなどの豊富なサービスをシームレスに利用できる点が大きな魅力です。
例えば、音声で手軽に買い物を楽しめます。 「〇〇を買い物かごに追加して」と話しかけて商品をリストアップしておき、後からスマートフォンで詳細を確認して購入する、といった効率的な使い方が可能です。

また、所有しているKindle本(TTS対応コンテンツに限る)をオーディオブックのように楽しむこともできます。
プライム会員であれば、追加料金なしで100万曲以上の楽曲をPrime Musicで楽しめるのも魅力です。もしプライム会員を解約したとしても、広告付きの無料サービス「Amazon Music Free」を利用して音楽を楽しむことができます。
Amazonが提供する優れたサービス群を、Alexaを通じて手軽に呼び出せることは、Echo Dotの大きなアドバンテージです。
定型アクションによる「時報」再生の利便性
「時報再生」はあまり知られていないかもしれませんが、Echoユーザーの間では人気の高い活用法であり、筆者も多用している機能です。
Alexaの「定型アクション」機能を使えば、「特定の時間になったら、Echoが〇〇と話す」といった設定を簡単に行うことができます。
この機能は、育児の場面で特に活用されているようです。
例えば、決まった時刻にAlexaがお子さんに「歯を磨く時間だよ」などと話しかけるように設定することで、日々の習慣づけをサポートします。これは非常に画期的な活用法と言えるでしょう。
定型アクション機能は、スマートホームの自動化や、よく使う命令を簡単な言葉で呼び出せるように設定するなど、幅広い用途で活用できる便利な機能です。
画面がないことの注意点|一部の便利なAlexa機能が使用不可
ディスプレイ付きのEcho Showシリーズと比較した場合、スピーカーのみのEcho Dotでは機能面に物足りなさを感じる部分もあります。
特に、写真や動画を視覚的に楽しめない点は大きな違いです。

Amazonのサービスの中でも魅力的な「Amazon Photos」や「Prime Video」といったビジュアルコンテンツが利用できない点を、物足りなく感じる方もいるかもしれません。

これらの機能が利用できない点は、デメリットと感じるかもしれません。
もし、手頃な価格でディスプレイ付きのモデルを希望する場合は、「Echo Show 5」が選択肢となるでしょう。
レビューまとめ
Echo Dotは、手頃な価格でありながら、コンパクトなサイズ感と優れた音質を両立した、コストパフォーマンスが非常に高いスマートスピーカーです。
Echo Showシリーズのように画面がないことによる機能制限はありますが、Alexaの基本的な便利さは十分に体験できます。
将来的に他のEchoシリーズを追加購入した場合でも、本機は別の部屋に設置して「マルチルームミュージック」や「呼びかけ」機能で連携させるなど、無駄なく活用し続けることができます。
初めてスマートスピーカーを導入する方には、手頃な価格のEcho Dotがおすすめです。
なお、EchoシリーズはAmazonのセール(特にプライムデーやブラックフライデー)で大幅に割引されることが多いです。購入を急がない場合は、セールのタイミングを待つのも賢い選択です。




