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Alexaでテレビを操作する方法|チャンネル変更や番組表の呼び出しなど、できることを解説

2025.09.14

Alexaでテレビを操作する方法|チャンネル変更や番組表の呼び出しなど、できることを解説

Amazonの音声アシスタント「Alexa」は、家電コントロール機能に優れており、様々な操作が可能です。

テレビ操作も例外ではなく、Alexa対応テレビはもちろん、現在ご自宅にあるテレビをAlexaで操作可能にする方法も存在します。

本記事では、Alexaでテレビを操作するための具体的な方法について、それぞれのメリットと注意点を解説します。

Alexa対応テレビで操作する

近年、購入時からAlexaに対応しているテレビが増加しています。

多くの場合、Android TV(バージョン8.0以降が目安)を搭載したモデルが対応しており、Amazon Echoなどのスマートスピーカーと連携設定を行うことで利用可能になります。

メーカー別対応テレビの例(「Alexa搭載」または「Work with Alexa」対応製品)

メーカーモデル例スキル・マニュアル
ソニー (BRAVIA)BRAVIA 9 (K-XR90) シリーズ公式ページ
シャープ (AQUOS)AQUOS XLED FQ1ライン公式ページ
TVS REGZA (REGZA)X9900N / Z970N シリーズ公式ページ
パナソニック (VIERA)Z95A / Z90A シリーズ公式ページ
LGOLED G4 / C4 シリーズ公式ページ
ハイセンスU9N / U8N シリーズ公式ページ
※上記は一例です。対応状況は製品によって異なります。

操作例(AQUOSの場合)

操作内容セリフ例
電源オン・オフ「アレクサ、テレビをオン(オフ)にして」
放送の切替え「アレクサ、テレビをBS(地デジ)にして」
チャンネル選局「アレクサ、テレビを1チャンネル(NHK)にして」
入力切替「アレクサ、テレビの入力を3にして」
音量調整「アレクサ、音量を10にして」「アレクサ、ミュートにして」「アレクサ、音量を上げて」
再生操作「アレクサ、テレビを一時停止して」
※他の家電と区別するため、「テレビを」というデバイス名を指定することを推奨します。

メーカーによって細かな差異はありますが、基本的にはAlexaのスマートホームスキルを利用しているため、操作方法はほぼ共通です。

筆者が使用するシャープのAQUOSもAlexaに対応しており、連携設定のみで比較的簡単に利用を開始できました。

自宅のテレビで、アレクサ操作のデモ

ただし、機種によっては「番組表を開く」操作や、メーカー独自機能のボタン(例: シャープのCOCORO VISION)の音声起動に対応していない場合があります。

また、当然ながら、Alexa非対応のテレビではこの方法は利用できません。

より詳細な操作を希望する場合や、テレビの買い替えを避けたい場合は、次に紹介するスマートリモコンの導入が有効な選択肢となります。

スマートリモコンで操作する

スマートリモコンとは、「Wi-Fiに対応した学習リモコン」です。デバイス本体から赤外線信号を発信することで、テレビリモコンの代わりとして機能します。

赤外線リモコンで動作する家電であれば、テレビ以外にもエアコンや照明などを登録できます。

スマートリモコンで家電を操作する図解
スマートリモコンがAlexaの命令を赤外線信号に変換するハブ(中継機)的な役割を果たします。

スマートリモコンを導入することで、インターネット経由での外出先からの操作や、スマートスピーカーと連携した家電の音声操作が可能になります。

現在使用中のテレビを買い替えることなく、Alexaでの操作を実現できる点が大きなメリットです。

スマートリモコンの価格帯は数千円~1万円程度のものが多く、テレビを買い替える場合に比べてコストを大幅に抑えられます。

音声操作を手軽に試してみたい方にとって、有力な選択肢となるでしょう。

操作例(Nature Remoシリーズの場合)

操作内容セリフ例
電源オン・オフ「アレクサ、テレビをオン(オフ)にして」
チャンネル変更「アレクサ、テレビを1チャンネルにして」
音量変更「アレクサ、音量を10にして」「アレクサ、音量を上げて」
局名指定「アレクサ、テレビをNHKにして」
※スマートリモコンの機種によって、対応する操作内容は異なります。

スマートリモコンの利点と注意点

Alexa対応テレビの標準機能と比較すると、製品によっては入力切替などの一部操作に直接対応していない場合があります。

しかし、スマートリモコンの多くはマクロ(シーン)機能を搭載しています。これは複数の操作を一度に実行する機能で、これを活用することでリモコン上のほぼ全てのボタン操作を音声化できます。

結果として、Alexa対応テレビでは難しい場合がある「番組表の表示」や「メーカー独自ボタンの操作」なども、Alexa経由で実行可能になります。例えば、チャンネルを順番に切り替えていく「ザッピング」のような複雑な操作も設定可能です。

テレビのザッピング操作まで可能
※動画内のデバイスは、販売終了製品を含みます

一方で、導入には以下の注意点があります。

  1. 設定の手間: スマートリモコン本体の初期設定と、その後のAlexa連携という2段階の設定が必要です。
  2. 電源トグルの問題: 多くのテレビリモコンでは電源ボタンがオン・オフ共通(トグル式)のため、スマートリモコンもその信号を学習します。その結果、Alexaに「テレビを消して」と指示した際に、すでに電源がオフの状態だと逆にオンになってしまう現象が発生することがあります。

電源トグルの問題については、スマートプラグを利用して電源供給自体を制御する方法もありますが、主電源を強制的に遮断するため、機器の経年劣化を早める可能性や、予約録画が実行されなくなるなどのデメリットが生じる場合があるため注意が必要です。

一癖ある部分もありますが、スマートリモコンは既存のテレビで詳細な音声操作を実現できる強力な手段です。


Fire TV Cubeで操作する

Fire TV Cube

Amazon純正のデバイスであるFire TV Cubeを利用しても、Alexa経由でテレビを操作できます。

Fire TV Cubeの主な利点は、Amazonプライム・ビデオをはじめとするストリーミングサービスを、テレビ画面でハンズフリー操作できる点です。スマートスピーカーの画面付きモデル「Echo Show」のように、音声で指示した内容をテレビ画面に表示させることが可能です。

Fire TV Cubeで可能な主な操作

カテゴリできることセリフ例
Fire TVコンテンツ操作コンテンツの再生「アレクサ、プライムビデオを見せて」「アレクサ、Amazon Musicを開いて」
テレビの電源電源オン・オフ「アレクサ、テレビをつけて/消して」
テレビの音量音量変更・ミュート「アレクサ、テレビの音量を10下げて/上げて」「アレクサ、テレビをミュートにして」
チャンネル・入力チャンネル変更「アレクサ、テレビを8チャンネルにして」「アレクサ、フジテレビにして」
チャンネル・入力入力切り替え「アレクサ、テレビをHDMI3にして」「アレクサ、Fire TVに切り替えて」「アレクサ、地デジにして」

Fire TV Cubeは機能が強化されており、地デジ・BSなどの「チャンネル変更」や「入力切り替え」にも対応しています。

これにより、ストリーミング視聴だけでなく、テレビの基本的な操作もAlexaで一元管理できるため、利便性が大幅に向上しました。

HDMIの切り替えまでコントロールできます。ゲーム機を繋いでいる場合に便利。

Alexaの定型アクション機能による詳細な制御も可能なため、Amazonプライムの利用頻度が高く、テレビ操作も音声で行いたいユーザーに適した選択肢です。

おわりに

Alexaによるテレビ操作が実現すると、ハンズフリーで様々な指示が可能になります。

例えば、料理や掃除などの家事をしながらでも音声でテレビを操作できるため、生活の利便性向上に繋がります。

導入方法によって設定の難易度やできることが異なりますが、本記事がご自身の環境に合った操作方法を見つけるための一助となれば幸いです。