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XGIMI HORIZON 20 Pro レビュー|映像視聴からゲームまでフルに楽しめる高性能プロジェクター

家庭用プロジェクター市場を牽引するXGIMI(エクスジミー)から、フラッグシップモデルとなる「HORIZON 20 Pro」が登場しました。

4K解像度、業界最高クラスの明るさ、そしてゲームプレイに最適な低遅延設計など、現代のホームエンターテインメントに求められる機能を凝縮した一台です。

今回は、実機を利用して感じた使い心地や、従来モデルとの違いを中心にレポートします。

本記事は、メーカーであるXGIMI株式会社より製品を貸与頂き、記事執筆を行なっております。

目次

随所に「気の利く」工夫が施された本体設計

まず手に取って感じるのは、洗練されたデザインの中に、ユーザーの利便性を最優先した設計が盛り込まれている点です。

設置面|自由度の高い設置と「天井投影」

本機の最大の特徴の一つは、本体を水平方向に360度スムーズに回転できる構造です。

クルクルと手で回しやすく、投写方向を直感的に調整できます。

360度回転可能。

この構造は、テーブルの上に置いて投影するだけでなく、三脚などに設置した際にも使い勝手が良いです。

さらに大きなメリットが、そのまま真上に向けられることで「天井投影」が容易に行える点です。

天井投影。

従来のホームプロジェクターで、単体かつ安定した状態で天井投影ができるモデルは決して多くありませんでした。

別途三脚を用意したり、不安定な角度で設置したりする手間が省けるため、寝室でのリラックスタイムに大画面を楽しむといった使い方が非常にスムーズになります。

サイズ感|部屋間の移動くらいなら難なく持ち運べる

本体サイズは424 × 369 × 251 mm、本体重量は約4.9kgです。

しっかりとした重量感はありますが、女性でも両手で抱えれば無理なく持ち運べるレベルです。

手に持ってみた感じ。

モバイルプロジェクターのような軽快さはありませんが、リビングから寝室へ移動させるといった、部屋間での持ち運びにはちょうど良いサイズ感と言えます。

インターフェース|必要十分だがHDMIが2系統のみに注意

背面には12W × 2のHarman/Kardon(ハーマンカードン ※1)製スピーカーを搭載。

HDMI端子は2系統備わっており、そのうち1系統はeARC(※2)に対応しています。

インターフェースはUSB 3.0 ×1、USB 2.0 ×1、HDMI ×2(HDMI1はeARC対応)、DC入力 ×1

Google TVを内蔵しているため、YouTubeや各種配信サービスは本体のみで快適に楽しめます。

ただし、ゲーム機、レコーダー、ストリーミングデバイスなど、複数の外部機器を常に接続しておきたい方にとっては、2系統という端子数はやや物足りなさを感じるかもしれません。

多くの機器を固定で接続し続けるような「テレビの代わり」としての使い方を重視するなら、テレビの方が利便性は高いと言えるでしょう。

(※1)Harman/Kardon: 世界的に有名なオーディオブランド。クリアで奥行きのある音響設計に定評があります。

(※2)eARC(エンハンスド・オーディオリターン・チャンネル): 高品質な音声をAVアンプなどへ伝送するための規格です。

プロジェクターであることを忘れるほどの「低遅延性能」

今回の検証で最も驚かされたのが、映像の「入力遅延(※3)」の少なさです。

実戦で感じたレスポンスの良さ

実際に4K対応している「Nintendo Switch 2」を接続し、『スプラトゥーン3』をプレイしました。

特筆すべきは、遅延がほぼないことにより、キャラクターのコントロール(キャラコン)が非常にスムーズな点です。これまで多くのプロジェクターを試してきましたが、本機のレスポンスは群を抜いています。

スプラトゥーン3をプレイ。

同時並行でレビューした標準モデルの「HORIZON 20」では、操作に対して映像がわずかに遅れ、実際の操作と映像に独特の「重たさ」を感じる瞬間がありました。

しかし、この「Pro」モデルにはそれが全くと言って良いほどなく、サクサクとした動作となっていました。

テレビでプレイしているような一体感

感覚としては、高性能な液晶テレビでゲームを楽しんでいるのと遜色なく、むしろテレビよりもキャラコンの軽さを感じられるほどでした。

筆者は、今では純粋にゲームを楽しむ「エンジョイ勢」ですが、かつて「ガチ勢」としてプレイしていた頃の記憶に照らし合わせても、本機であれば十分納得してプレイできると感じます。

入力画面もテレビのような作り。

これは、本機がVRR(可変リフレッシュレート ※4)とALLM(自動低遅延モード ※5)に対応し、信号のロスを徹底的に排除した恩恵であると感じます。

ロスレスなゲーム体験を求める層にとって、これだけで本機を選ぶ十分な理由になります。

なお、Horizon 20の方のレビューでも述べましたが、HORIZON Proの場合はレンズに「X-Master レッドリングレンズ」が採用されており、明るさと映像の鮮明せさが少し変わってきます。

あくまで筆者の体感ではありますが、設定は同じで入力遅延は同等にも関わらず、HORIZON 20 Proの方が滑らかに感じました。

そのため、より本格的にプレイしたい場合は、個人的にはXGIMI HORIZON 20 Proをおすすめします。

(※3)入力遅延: 操作してから画面に反映されるまでの時間差のこと。

(※4)VRR: 映像の更新タイミングを調整し、画面のズレやガクつきを抑える技術。

(※5)ALLM: コンテンツに合わせて自動で低遅延モードに切り替える機能。

ディテールまでくっきりと映し出す色彩豊かな映像

画質面においても、フラグシップモデルにふさわしいポテンシャルを秘めています。

4100 ISOルーメンがもたらす「昼間の視認性」|Pro無しモデルとの比較も

本機は4100 ISOルーメン(※6)という、ホームプロジェクターでは最高峰の明るさを誇ります。

同社のシーリングプロジェクターである「Aladdin X2 Plus」やモバイルプロジェクターである「Aladdin Poca」と比較するとその差は歴然です。

Aladdin Xシリーズは日中の明るい室内では映像がうっすらとしか見えないことが多いですが、HORIZON 20 Proはカーテンを閉め切らなくても十分に映像を視認できるレベルです。

標準モデルのHORIZON 20と比べてもパッと見の明るさや色彩の豊かさが際立っています。

以下の画像は、左:XGIMI HORIZON 20 Pro、右:XGIMI HORIZON 20で全く同じ環境・日中帯で比較した写真です。左の方が草木の精細度が高く階調豊かに写っており、コントラストも違います。写真だとわかりにくいかもしれませんが、肉眼でスクリーンをみるとこの視認性の良さは明らかでした。

実用上、この明るさは低遅延性能と並んで本機を選ぶ大きな決め手になると感じました。

4K解像度とレーザー光源の恩恵

レーザー光源による色域(※7)の広さは素晴らしく、非常に色彩豊かな映像を楽しめます。

先述の 『スプラトゥーン3』では、ステージの自陣ベースから相手の動きがくっきりと見えるほど精細です。

特に4K HDR10対応のおかげで、遠くの敵まで捉えることができ、戦績にも影響してきそうだと感じました。

鮮明かつ鮮やか。自陣ベースから相手陣のベースまで確認できる。

また、映画では風景描写における葉の一枚一枚や、草原の細やかな部分まで綺麗に表現されており、非常にリアルな質感です。

入力も4K対応であることが確認できる。

本機は、HDR10+やDolby Vision(ドルビービジョン ※8)にも対応し、コントラストもくっきり再現されます。主な対応規格は以下の通りです。

規格・モード概要
Dolby Vision映画館のような色彩と輝度をシーンごとに最適化して再現。
IMAX EnhancedIMAXシアターに近い迫力を家庭で保証する認証規格。
Filmmaker Mode映画製作者の意図した色調やフレームレートを忠実に再現。

(※6)ISOルーメン: 国際標準化機構が定めた明るさの単位。数値が高いほど明るい場所でもはっきり見えます。

(※7)色域: 再現できる色の範囲。広いほど多彩でリアルな色合いになります。

(※8)Dolby Vision: 従来のHDRよりも精緻に明暗をコントロールできる技術。

Google TVの快適な操作性

OSには「Google TV」を採用。最新のMT9679をSoCに据えシステム自体のスペックが高いのか、操作のレスポンスが非常に高速です。

音声認識の精度の高さ

Googleアシスタントは以前から日本語認識の精度が高いことで知られていますが、本機でもその強みが活かされています。

付属のリモコン。Googleアシスタント対応。

他の音声操作では正しく変換されないような固有名詞もしっかりと認識されました。

感覚としては、Fire TV StickのAlexaよりも認識精度が高く感じられます。

プロジェクターやテレビはリモコンでの文字入力がしにくいため、この精度の高さは実用上非常に助かります。

Google Home連携

Google Homeに登録すれば、電源のオンオフや音量調節、再生・停止といった操作が可能です。

スマホ一台でコントロールできるのは、スマートホーム化を進めているユーザーにとって嬉しいポイントです。

他のスマートホーム家電に接続して、スクリーン上でエアコンなどの音声操作や独自の仕組みづくりもできるため、興味のある方は以下の記事もご参考ください。

XGIMI HORIZON 20 Proからスマートホーム家電を操作可能。電源のオンオフだけでなく、エアコンの温度調節といった細かい操作も可能。
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ストレスを解消する高度な投写機能

本機は、投写のハードルを下げるための「気の利いた」機能も充実しています。

レンズシフトと光学ズーム

特筆すべきは、上下左右へ投写位置を動かせる「レンズシフト(※9)」に対応していることです。

本体を動かさずに映像の位置だけを調整できるため、設置の自由度が格段に向上します。

さらに、画質を劣化させずにサイズ調整ができる光学ズームも備えています。

優れた自動補正

自動台形補正やオートフォーカスも非常に優秀です。部屋を移動させた際も一発で綺麗な長方形スクリーンに調整してくれるため、手動で追い込む手間がほとんどかかりません。

ただし、本機は超短焦点モデルではないため、投写距離には注意が必要です。

「Aladdin X2 Plus」と同じ位置に置いた場合、本機の方が投影サイズが一回り小さくなりました。

導入の際は、あらかじめ設置位置とスクリーンサイズの関係を確認しておくことをおすすめします。

(※9)レンズシフト: レンズを物理的に動かして、画質を落とさずに投写位置をスライドさせる機能。

音質と静音性:没入感を支えるバランス

スピーカーの特性

12W × 2のHarman/Kardonスピーカーは、中高音域をしっかりと鳴らし、クリアな音場感を提供してくれます。

引用:https://jp.xgimi.com/pages/horizon-20-pro

ただ、今回のレビューの中で少し残念に感じたのが、音の出力面、特に低音域に関してです。

プロジェクター本体の大きさや、圧倒的な映像美から期待するインパクトに比べると、出力がやや控えめで、低音が少し物足りなく感じられました。

そのため、アクションゲームをプレイする際やライブ映像を視聴する際は、やや「シャカシャカ音」に感じた面もあります。

この点は、値段のことを考えると、もう少し頑張ってもらいたかったなと感じるのが正直な所です。

より迫力を求めるのであれば、外部スピーカーの併用も一つの手です。

際立つ静音性

音質で感じた物足りなさを補って余りあるのが、動作の静かさです。

高輝度なモデルはファンの音が気になりがちですが、本機は実際に動作させても非常に静かです。

映画の静かなシーンでも騒音はほとんど気にならず、快適に視聴に没頭することができました。

まとめ

XGIMI HORIZON 20 Proは、ホームプロジェクターに求められる「明るさ」「画質」「設置性」を高い次元で満たしながら、これまでにない「低遅延性能」という付加価値を備えた一台です。

メリット

  • 圧倒的な低遅延: ゲーム機との相性が抜群。テレビと変わらない感覚で操作可能
  • 物理レンズシフト: 画質を損なわずに映像位置を調整できる高い柔軟性
  • 明るさと色彩: 4100 ISOルーメンの明るさで、昼間でも実用性が高い
  • 天井投影のしやすさ: 360度回転スタンドにより、寝室での利用が快適
  • 静音設計: 視聴を妨げない静音性に優れた動作音。

デメリット

  • 低音のインパクト: 中高音は綺麗だが、本体価格や映像の迫力に比べると低音が少し軽く、出力が低めな印象
  • HDMI端子数: 2系統のみのため、多数の機器を常時接続するには不向き
  • 投写距離: 超短焦点ではないため、部屋の広さに応じた設置距離が必要

特に「スプラトゥーン3」のようなアクション性の高いゲームを大画面で楽しみたい方や、昼夜を問わず鮮明な映像を求める方にとって、本機は極めて満足度の高い選択肢となるでしょう。

最後に、同XGIMI HORIZON 20シリーズの比較表をまとめておきます。

項目HORIZON 20 ProHORIZON 20HORIZON 20 Max
価格¥314,910¥246,415¥405,810
輝度 (明るさ)4100 ISOルーメン3200 ISOルーメン5700 ISOルーメン
解像度4K (3840 × 2160)4K (3840 × 2160)4K (3840 × 2160)
搭載OSGoogle TVGoogle TVGoogle TV
投影サイズ40-300インチ40-300インチ40-300インチ
スピーカードライバー12W x 2 Harman/Kardon12W x 2 Harman/Kardon12W x 2 Harman/Kardon
レンズシフト垂直±120%/水平±45%垂直±120%/水平±45%垂直±120%/水平±45%
レーザーダイオード30個20個40個
光学ズーム
画面ミラーリング
サイズ424 × 369 × 251 mm424 × 369 × 251 mm424 × 369 × 251 mm
重さ(梱包重量)6.5 kg6.5 kg7.4 kg
消費電力≤230W≤180W≤280W

今回のレビューから、FPSや格闘ゲームなどのシビアな入力が求められるゲームに重点を置く場合、昼間でもしっかりと視聴することを重視する場合は、「ProまたはMax」がおすすめです。

しかし、上記にこだわりがなければ、HORIZON 20も十分な性能を持っているため、合わせて以下のレビュー記事をご参考ください。

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