毎日の料理で必ず出る生ごみ。
野菜の皮や食べ残しをまとめて捨てていると、水分がたまったり、嫌な臭いが発生したりすることがあります。
特に気になるのが、生ごみの見た目や臭い、処分するときの不快感ではないでしょうか。
そんな生ごみの悩みを軽減してくれるのが、シマ株式会社の生ごみ減量乾燥機「パリパリキュー」です。
温風で生ごみを乾燥させることで、ごみの減量や腐敗臭の抑制が期待できます。
本記事ではレビュー用に貸与された試用機「パリパリキュー PPC-15F2」を実際の家庭で使用し、生ごみの乾燥具合や臭い、運転音、後片付けのしやすさなどを検証しました。
日常生活で感じたメリットや気になった点を交えながら、実際の使い勝手を詳しく紹介します。
- シンク周りがすっきりして作業がしやすくなる
- 生ごみを気にするストレスを軽減できる
- 生ごみに触れる面倒な作業を減らせる
- MAXモードは時間が長めにかかる
- バスケットは手洗いが必要
パリパリキュー PPC-15F2の外観と基本仕様
まずは、本体のデザインやサイズ、付属品など、パリパリキューの基本仕様を確認していきましょう。
本体サイズと置き場所・設置スペース

パリパリキューは、温風で生ごみを乾燥させる家庭用の生ごみ処理機です。
本体サイズは幅23×奥行27×高さ27cm。丸みを帯びたシンプルなデザインで、キッチンにもなじみやすい外観です。

本体重量は約4.1kg。必要に応じて設置場所を変えることもできますが、運転時には壁などから20cm以上離し、本体上部を開放する必要があります。
上部から温かく湿気を含んだ空気が排出されるため、棚の中など排気がこもる場所での運転は避けましょう。

本体自体はコンパクトですが、購入前には排気スペースも含めて置き場所を確保できるか確認しておくことが大切です。
バスケットや脱臭フィルターなどの付属品
生ごみを入れるバスケットは取り外し可能で、底は網目状になっています。
パリパリキューは生ごみを粉砕・撹拌せず、温風で乾燥させる方式を採用しています。
そのため、対応する網状の水切りネットを付けたまま乾燥できるのが特徴です。




パリパリキューの基本スペック
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 製品名 | パリパリキュー |
| 型番 | PPC-15F2 |
| 処理方式 | 温風乾燥式 |
| 本体サイズ | 幅230×奥行270×高さ270mm |
| 本体重量 | 約4.1kg |
| 消費電力 | 300W |
| 運転音 | 約36dB |
| 最大処理量 | 約1kg/回(MAXモード) |
| 運転モード | MAX/ハーフ |
| 自動停止 | Pシステム搭載 |
| 予約機能 | 3時間後スタート |
運転中の臭いを軽減する活性炭脱臭フィルターも搭載しています。
※今回使用した製品は開封済みの試用機です。PPC-15F2の新品パッケージには脱臭フィルターが2個付属しますが、今回の試用機には1個のみ付属。掲載写真は試用機の内容となります。
パリパリキューの使い方をレビュー
パリパリキューの操作はシンプルです。実際に生ごみを投入し、乾燥から処分までの流れを紹介します。
1.生ごみをバスケットに入れる
まずは、バスケットに網状の水切りネットをセットします。


わが家では普段、自立型のポリエチレン製水切り袋をシンクに置き、調理中に出た生ごみをまとめて捨てています。


普段の袋はパリパリキューに推奨される網状ネットとは異なるため、今回は中身を移し替えて使用しました。


パリパリキューでは、野菜や果物の皮のほか、ご飯、麺類、肉、魚など、幅広い生ごみを乾燥できます。
ただし、発火・火災などの危険があるため、次のものは投入できません。
- 油類(植物油・動物性油など)
- 油が付着したキッチンペーパー・ティッシュ・布類
- 小麦粉などの粉類
- アルコール類・石油類
- 火薬・薬品類・マッチ・ライター
- みかんやオレンジなど、大量の柑橘類の皮
※油分を含む肉や揚げ物は乾燥処理できますが、油分が多いと乾燥しにくいため、一度に大量投入しないようにしましょう。
わが家では、普段の水切り袋も残しながら、処理できる生ごみだけをパリパリキューに入れる方法を選びました。
2.運転モードを選んで乾燥開始
生ごみの水を切ったら、バスケットに受け皿を取り付け、本体にセットします。


フタを閉め、運転モードを選択すれば乾燥開始です。
運転モードは「MAX」と「ハーフ」の2種類があります。
| モード | 主な用途 | 処理時間の目安 |
|---|---|---|
| MAX | 乾燥しにくい生ごみ | 約7時間30分〜10時間40分 |
| ハーフ | 野菜くずなど乾燥しやすい生ごみ | 約4時間10分〜5時間20分 |
独自の「Pシステム」により、乾燥状態に応じて運転を自動停止します。
ハーフは「量が半分の場合」の専用モードではなく、野菜くずなど乾燥しやすい生ごみを効率よく処理するためのモードです。
3.運転音はうるさい?実際の音を動画で確認
運転音はメーカー公表値で約36dBです。
実際に使用した際も、炊飯器の運転音に近い印象で、リビングで運転していてもそれほど気になりませんでした。
※動画の音量は撮影距離や再生環境によって異なります。



また、運転中は本体上部から温風が出ます。近づくとドライヤーのような温かい空気をほんのり感じたため、小さな子どもが触れない場所に設置することも大切です。
4.乾燥後はネットごと取り出す
乾燥が完了すると自動停止し、操作パネルのランプが消灯します。


運転終了後は本体や乾燥物が熱くなっている場合があるため、十分に冷めてから取り出しましょう。
水切りネットを使用していれば、乾燥した生ごみをネットごとまとめて捨てられます。
生ごみをかき出す必要がなく、後片付けが手軽なのは便利なポイントです。
実際に使って検証!気になる臭い・見た目・後片付け
生ごみの「汚い・臭い・触りたくない」という3つの悩みは、パリパリキューでどこまで軽減されるのでしょうか。実際に使って分かった変化を、写真とともに紹介します。
生ごみの見た目はどれくらい変わる?
今回筆者は約1.5日分の生ごみをパリパリキューに移し、MAXモードで乾燥させました。
10時30分から開始して19時50分には運転が終了していたため、処理時間は9時間20分以内でした。
そして、乾燥後の状態がこちらです。




水分を含んでいた生ごみが、まるで落ち葉のような状態に変化しました。野菜や果物の皮は縮み、全体的にカラカラとした仕上がりです。
ただし、さつまいもは干し芋のような状態で、食材によって乾燥の程度に違いが見られました。
乾燥後の重量は234gでした。


※バスケット重量は差し引いて測定。投入前重量は未測定のため、減量率は算出していません。
今回、特に印象的だったのは、いつものシンクの水切り袋をほぼ空にできたことです。
続いて、ご飯や野菜など、1食分の生ごみ306gをハーフモードで乾燥させました。




8時10分に運転を開始し、13時ちょうどに終了。処理時間は4時間50分でした。乾燥後の重量は85.5gとなり、乾燥前から220.5g、約72%減少しました。
仕上がりを確認すると、ご飯は水分が抜けてカチカチの硬い塊に。黒く変色している部分はバナナです。
また、乾燥前は水分を含んでベチャッとしていたレタスも、乾燥後はカラカラの落ち葉のような状態になりました。食材によって乾燥後の見た目や質感には違いがあるものの、今回はご飯を含む生ごみも十分に乾燥できました。
※重量の減少率は今回の実測結果です。生ごみの種類や量によって異なります。
すべての生ごみがなくなるわけではありませんが、パリパリキューで多くを処理できれば、普段目にする生ごみの量を減らせます。
生ごみの臭いはどれくらい気になる?
パリパリキューには、運転中の臭いを抑えるための脱臭フィルターが搭載されています。
実際に運転してみると、生ごみ特有の嫌な腐敗臭は気になりませんでした。運転中の臭いは、スーパーの野菜売り場にいるような印象です。
一方、乾燥後の生ごみからは、玉ねぎのスープのような臭いが感じられました。完全に無臭になるわけではありません。
それでも、今回の検証では不快な腐敗臭を感じなかったことが好印象でした。
※臭いの評価は筆者の主観によるもので、投入する生ごみの種類や使用環境によって異なります。
生ごみに触れる抵抗感は減る?
個人的に乾燥後の変化を大きく感じたのが、生ごみに触れる際の抵抗感です。
水分を含んだ生ごみは、ぬめりやベタつきが気になるもの。
しかし、乾燥後は落ち葉のようにカラカラとした状態になりました。
濡れた生ごみに触れるときとは印象が大きく異なり、心理的な抵抗感が軽減されました。網状ネットを使えばまとめて取り出せるため、生ごみを直接つかまずに処分できます。
なお、乾燥したからといって除菌・殺菌されたわけではありません。処分するときは、乾燥後も衛生面に注意しましょう。
お手入れのしやすさとランニングコスト
毎日使うなら、お手入れの手間や維持費も気になるところ。バスケットの洗いやすさや電気代、消耗品について確認します。
バスケットの汚れは軽く洗えば落とせる
乾燥後、ネットごと生ごみを取り出せましたが、バスケットの底には細かな食品くずが残りました。


ネットを使っても、まったく汚れないわけではありませんが、洗ってみると、軽く洗うだけで汚れを落とせました。
残っていた食品由来の臭いも、洗浄後は気にならなくなりました。
特に良かったのが、濡れた生ごみ特有のぬめりやベタつきを感じにくかったことです。
三角コーナーを使っている家庭なら、こうしたお手入れのしやすさもメリットになりそうです。
電気代・フィルター代・ネット代を計算
パリパリキューを使い続ける場合、電気代に加えて脱臭フィルターや水切りネットの費用が必要です。
| 項目 | 費用の目安 |
|---|---|
| MAXの電気代 | 約33〜52円/回 |
| ハーフの電気代 | 約19〜26円/回 |
| 水切りネット | 約3円/枚(今回の購入品) |
| 脱臭フィルター | 約4〜9か月ごとに交換 |
※電気代はメーカー標準試験条件での公表値。電力料金目安単価31円/kWh(税込)で算出。ネット代は今回購入した商品の価格から算出しています。
ネットを1回1枚使用する場合、電気代との合計目安はMAXで約36〜55円、ハーフで約22〜29円です。
これとは別に、定期的な脱臭フィルターの交換費用が発生します。
フィルターの交換時期は使用頻度や生ごみの種類によって異なり、臭いが気になり始めた場合は早めの交換が推奨されています。
水切りネットは消耗品ですが、処分時の手軽さを考えると積極的に活用したいアイテムです。
パリパリキューを使って感じた3つのメリット
実際に使ってみると、生ごみの乾燥以外にも暮らしの中で便利に感じる場面がありました。特に印象的だった3つのメリットを紹介します。
① シンクがすっきり!調理や後片付けがしやすくなる
毎日の料理で出る生ごみは、意外と場所を取るものです。
特に、シンクに水切り袋や三角コーナーを置いていると、食材を洗ったり、食器を片付けたりするときに邪魔になることもあります。
今回の検証では、パリパリキューで生ごみの多くを処理できたため、普段の水切り袋をほぼ空にできました。処理した生ごみを片付ければ、シンク周りもすっきりします。


生ごみが減ることで作業スペースが広く感じ、調理や後片付けがしやすくなるのは、日々の家事におけるメリットです。
② 生ごみを気にするストレスが減る
シンクに生ごみが残っていると、帰宅したときの臭いや、コバエが発生しないかという心配もあります。
パリパリキューは、生ごみの水分を減らすことで、腐敗や悪臭の発生を抑える効果が期待できます。
今回も運転中や乾燥後に食品由来の臭いは感じましたが、嫌な腐敗臭は気になりませんでした。
生ごみをそのまま置いておく時間を減らせることで、キッチンを気持ちよく使えるのは大きな魅力です。
③ 生ごみに触れる「名もなき家事」を減らせる
生ごみの水を切る、汁が垂れないように袋を捨てる、三角コーナーのぬめりを洗う。こうした小さな作業も、毎日のこととなると負担になります。
パリパリキューは、運転を開始すれば乾燥終了まで基本的に操作する必要がありません。
さらに、網状ネットを使用すれば、乾燥後はまとめて捨てられます。今回のお手入れでも、バスケットは軽く洗うだけできれいになりました。



完全に後片付けが不要になるわけではありませんが、生ごみに触れる不快な作業を減らし、処分までの負担を軽くできることは大きなメリットだと感じました。
パリパリキューのデメリット・気になった点
一方で、実際に使ってみて気になる点もありました。購入前に知っておきたい2つのデメリットを解説します。
① 乾燥に時間がかかり、残り時間が分からない
MAXモードでの初回検証では、運転開始から9時間20分以内に自動停止しました。
運転中はランプで動作状態を確認できますが、残り時間や乾燥の進行状況は表示されません。通常の終了を知らせるブザーもないため、いつ終わるのか分かりにくい点が気になりました。


一方、運転中は基本的に見守る必要がなく、自動停止するため、生活リズムに合わせて活用できれば便利です。
② バスケットは手洗いする必要がある
ネットを使用していても、バスケットの底には細かな汚れが残りました。食洗機にも対応していないため、使用後は手洗いが必要です。
ただし、今回の汚れは軽く洗うだけで落とせました。乾燥によって生ごみのぬめりやベタつきが軽減されたこともあり、お手入れ自体はそれほど負担に感じませんでした。
パリパリキューはこんな家庭におすすめ
パリパリキューの魅力は、単に生ごみを小さくすることだけではありません。実際に使ってみて、キッチンの使いやすさや生ごみ処理の負担にも変化を感じました。特に、次のような悩みを持つ家庭に向いている製品です。
- 生ごみの臭いや見た目が気になる家庭
- ごみ収集日まで生ごみをシンクに置く家庭
- 三角コーナーのぬめりやベタつきが苦手な家庭
- 調理中に野菜くずなどの生ごみが多く出る家庭
一方、乾燥には数時間かかり、運転時には周囲に排気スペースも必要です。バスケットの手洗いや消耗品の交換もあるため、家事の手間が完全になくなるわけではありません。
購入前に設置場所と使うタイミングを考えておくと、より便利に活用できるでしょう。
パリパリキューのよくある質問
投入できない生ごみや水切りネットの代用、購入時の補助金など、よくある疑問に回答します。
まとめ|パリパリキューは生ごみ処理のストレスを減らせる家電
パリパリキュー PPC-15F2を実際に使ってみて印象的だったのは、単に生ごみが乾燥するだけでなく、毎日の生ごみ処理に対する不快感が変わったことです。
今回の検証では、いつもの水切り袋をほぼ空にでき、乾燥後は落ち葉のような状態に変化しました。
一方で臭いが完全になくなるわけではなく、運転時間やバスケットのお手入れといった注意点もあります。
それでも、濡れた生ごみに触れる抵抗感が減り、ネットごとまとめて処分できることは、毎日の家事の負担軽減につながると感じました。
生ごみをすべてなくすことはできませんが、見た目・臭い・後片付けの不快感を軽減することで、日々のキッチンをより快適にしてくれる製品です。
生ごみの扱いにストレスを感じている方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。
