
Alexaで電話をする方法|無料でビデオ通話・複数のEchoで内線のようにも利用可能

Alexaには様々な機能がありますが、その中でも便利な機能の一つが「Alexaコミュニケーション(通話・メッセージ)」です。
この機能を使えば、Echoデバイスを固定電話のように活用し、遠隔地にいる家族のEchoデバイスや、スマートフォンのAlexaアプリへ無料で通話をかけることができます。

本記事では、この便利なAlexaの通話機能について、設定方法から具体的な活用法までを詳しく解説します。
目次
この機能を利用するための設定方法
基本的にアプリの案内に沿って設定すれば利用できますが、ここでは特に重要なポイントを解説します。
STEP1. Alexaアプリで電話番号を登録する

最初のセットアップ時に表示される案内に従い、プロフィール(氏名・電話番号)を入力します。その後、SMSで送信される確認番号を入力し、Alexaに電話番号を登録します。
STEP2. 連絡先をアップロードする

スマートフォンの連絡先へのアクセスを許可すると、連絡帳のデータがAlexaアプリにアップロードされ、通話したい相手を簡単に見つけられるようになります。
STEP3. デバイス側で「コミュニケーション」設定を有効化する

Alexaアプリで、通話に使いたいEchoデバイスを選択し、「コミュニケーション」の設定を有効にします。ここで「コール・メッセージ」のほか、「アナウンス」と「呼びかけ」もオンにしておくことをおすすめします。
基本的な呼びかけの例
設定が完了したら、Echoデバイスに以下のように話しかけてみましょう。
アレクサ、電話して
アレクサ、電話切って
アレクサ、〇〇(名前)に呼びかけて
アレクサ、アナウンスして
これらの呼びかけで、通話関連の機能を利用できます。以下に詳細な活用法を解説します。
Alexa通話の便利な活用法(できること)
具体的な利用シーンを交えながら、活用方法を解説します。
スマホから自宅へ無料通話する(双方向で可能)
代表的な活用法は、Echoデバイスを固定電話のように使う方法です。
例えば、外出先のスマートフォンから自宅のEchoデバイスへ、以下の手順で簡単に電話をかけられます。
- Alexaアプリを開き、「連絡」タブを選択します。
- 上部の「コール」を選択すると、連絡先が表示されます。
- 通話したい相手(自宅のEchoデバイスなど)を選択して発信します。

連絡先を選択するだけで、通常の電話と同じような操作感で発信できます。
逆に、自宅のEchoデバイスから特定のスマートフォンに電話をかけることも可能です。 「アレクサ、〇〇(連絡先に登録した名前)に電話して」
と話しかけると、相手のAlexaアプリに着信が通知されます。

Echo Showシリーズのようなスクリーン付きデバイスであれば、ビデオ通話も楽しめます。
Echo Showを利用したビデオ通話のイメージは以下のとおりです。相手の映像が大きく映し出され、自分の映像は右上に小さく表示されます。

この通話はインターネット回線を使用するため、通話料は無料です。
長時間の通話も気兼ねなく利用できます(※モバイルデータ通信環境で利用する場合は、データ通信量にご注意ください)。
もちろん、Alexaアプリに連絡先を登録しているユーザー同士であれば、スマートフォン間での無料通話も可能です。
また、Alexa対応のワイヤレスイヤホン「Echo Buds」などからも、ハンズフリーで電話をかけることができます。
家庭用の内線として利用する
複数のEchoデバイスがあるご家庭では、「呼びかけ」機能が内線のように使えて非常に便利です。
筆者の家族も3LDKの住まいで各部屋にEchoデバイスを設置し、この機能を活用しています。
「アレクサ、〇〇(グループ名・端末名)に呼びかけて」
このように話しかけると、指定した部屋のEchoデバイスとすぐにつながり、会話を始めることができます。


各部屋にいる家族を声で探す必要がなく、動く手間が省ける点が利点です。
部屋ごとにEchoを「グループ機能」で整理しておけば、「リビングに呼びかけて」のように、より直感的に操作できます。
また、「デバイスの設定」から端末名を「子ども部屋」など分かりやすい名前に変更することも可能です。
それ以外に、一斉にメッセージを伝えたい場合は「アナウンス機能」が役立ちます。
例えば、キッチンにいる際に、各部屋へ向けて以下のようにアナウンスできます。
「アレクサ、アナウンスして」
- Alexaが「何のアナウンスですか?」と応答します。
「ごはんができましたよ」
こうすると、家にあるすべてのEchoデバイスから「ごはんができましたよ」という音声が一斉に再生されます。
応用技:防犯・見守りカメラとして利用する(Echo Showシリーズ限定)
内蔵カメラ付きのEcho Showシリーズ(Echo Show 5, 8, 10など)限定ですが、防犯や見守りのためのカメラとして活用することもできます。
これは、外出先のスマートフォンから自宅のEcho Showにビデオ通話を発信し、室内の様子をリアルタイムで確認するという使い方です。
留守中の家の様子が気になった時に、部屋の状況を確認できる点がメリットです。
筆者は自宅をスマートホーム化しているため、遠隔操作した家電が正しく作動しているか(例:テレビが消えているか)の確認にも利用しています。
設置場所の工夫は必要ですが、ペットの見守りカメラとして応用することも考えられます。
Alexa通話におけるデータ通信量の目安
ご自宅のインターネット回線が従量制プランの方や、通話先に固定回線がない場合を想定し、Echo Showシリーズでビデオ通話を行った際のデータ通信量の検証結果をご参考にしてください。
ここでは、市販のホームルーター(NEC HT100LN)に格安SIMを挿入した環境で検証しました。
▼Echo Showでのビデオ通話におけるデータ通信量(検証結果)
通話時間 | Echo Show 10の通信量 | Echo Show 5の通信量 |
---|---|---|
1分後 | 4.6MB | 6.69MB |
5分後 | 23.04MB | 29.39MB |
10分後 | 44.72MB | 62.04MB |



今回の検証では、画面サイズの小さいEcho Show 5の方が通信量が多くなる結果となりましたが、これは通信環境や通話の状況によって変動すると考えられます。
目安として、1分あたり最大で約6MB強のデータ通信量が発生する可能性があると分かります。
Alexaの通話機能はインターネット回線が必須となるため、通信プランを選ぶ上でのご参考として頂ければと思います。
筆者は、インターネット環境がなかった祖母の家に、この方法で通信環境を構築しました。
なお、より高速な通信環境では、画質や通話品質が向上し、データ通信量がさらに増加する可能性があります。
利用上の注意点
Alexaの通話機能は、基本的にAlexaアプリをインストールし、連絡先へのアクセスを許可しているユーザー同士でのみ利用できます。
固定電話や携帯電話の番号に直接発信する、いわゆる外線通話には対応していません。
そのため、利用は家族や親しい友人など、身近な間柄が中心となるでしょう。
この点を補う機能として、以前はSkypeとの連携が可能でしたが、2025 年 5 月 5 日の時点で、Skypeのサービス終了に伴い、事実上廃止されています。
おわりに
本記事では、Alexaの便利な通話機能について、初期設定から具体的な活用方法までを詳しくご紹介しました。
スマートフォンと自宅のEchoデバイス間での無料通話はもちろん、家庭内の内線代わりになる「呼びかけ」機能、スクリーン付きモデルならではのビデオ通話や留守中の見守り機能など、多様な使い方が可能です。
この機能は、離れて暮らすご家族とのコミュニケーションを円滑にするだけでなく、日々の暮らしをより快適で便利なものへと変えてくれます。
ご自宅にEchoデバイスをお持ちの方は、ぜひこの機会に設定を見直し、Alexa通話の利便性を体感してみてください。