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DJI ROMO Pレビュー|巨大なベースステーションには理由があった。洗浄・乾燥・消臭までオールインワン

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DJI ROMO P 実写

家の掃除で本当に面倒なのは、床のゴミではないと筆者は思っています。

面倒なのは、掃除が終わったあとに残る「後片付け」のほうです。モップをすすぐ、汚れた水を捨てる、ダストボックスを洗う。この一連の作業があるせいで、床拭きはいつも後回しになっていました。

今回、DJI ROMO P(給水タンクバージョン)を自宅で使う機会をいただきました。箱が届いた瞬間の第一印象は、とにかく「大きい」です。ロボット掃除機というより、小型の家電がもう一台増える感覚に近い大きさでした。

さらにデザインが全体的にスケルトンで中身が見えるので、このデザインがどうなのか気になりました。中の洗浄剤のボトルやダストバックもそのまま見えるデザインになっているので、キッチンに置いたら浮くかと思ったのですが、意外とそこまで気にならず、スケルトンもあいまってオシャレに感じました。

これは好みあるかもしれませんが、個人的にはスケルトンであることによって、圧迫感がない印象でした。使ってみて分かったのは、この大きさは掃除の「後片付け」を家電側が引き受けてくれる結果なのだということです。

この記事ではそんなDJI ROMO Pについて、実際に利用してみたレビューをまとめます。

DJI ROMO P(給水タンクバージョン)
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • モップの洗浄・乾燥とゴミ収集まで自動化できる
  • 水拭き後の床がさらりと仕上がった
  • 部屋ごとに掃除モードを細かく設定できる
  • Matter対応でほかの家電と連携できる
デメリット
  • ベースステーションが大きく、設置場所の確保が必要
  • 日本語での音声起動には対応していない

本製品は、当該メーカーより製品を貸与いただいておりますが、メーカー側からの指示はなく、実際に利用した感想を掲載しております。

目次

DJI ROMO Pのスペック

今回利用したDJI ROMO Pの仕様・スペックを最初にまとめます。シリーズにはROMO A(189,860円)、ROMO S(169,950円)もあります。

吸引力・稼働時間・清掃範囲・動作音は、3機種とも同じ公表値で、違いは主に外観と、Pにだけあるフロア用消臭剤・ダストバッグのUV照射機能です。

項目DJI ROMO PDJI ROMO ADJI ROMO S
価格198,000円189,860円169,950円
吸引力25,000Pa25,000Pa25,000Pa
稼働時間約3時間約3時間約3時間
清掃範囲満充電で約178㎡満充電で約178㎡満充電で約178㎡
動作音約56dBA約56dBA約56dBA
本体/ベースの外観透明/透明透明/白白/白
フロア用消臭剤対応非対応非対応
ダストバッグのUV照射対応非対応非対応
いずれも給水タンクバージョン

この記事では、まず掃除機としての実力、次に使い始めるまでの手順、最後にスマートホームとしての使い方という順番で紹介します。価格も大きさもそれなりですが、それなりの理由がありました。

掃除機としてどのくらい優秀なのか。機能も含めて紹介

使ってみて最初に確かめたのは、そもそもちゃんときれいになるのかでした。

1回目の掃除のあと、ダストバッグを開けて驚きました。ふだん掃除機をかけていたつもりなのに髪の毛と細かい砂ぼこりがゴルフボールくらいは入ってました。

仕上がりで分かりやすかったのは、裸足で歩いたときのベタ付きやざらつきでした。

掃除後でもなんだかんだ砂や髪の毛が足裏につきがちだったのですが、掃除後は足の裏にほとんど付かなくなりました。

水拭きの直後は濡れていますが、すぐに乾き、拭き跡もなく床がさらりとしていて、家族からも「さらさらしていて気持ちがいい」と評判です。

特に洗浄剤を使った掃除の時は、洗浄剤を使ったモップがけの後、最後仕上げもできるので、乾いた食べこぼし跡も綺麗に拭けていてそれも予想外の良いポイントでした。

ちなみに、洗浄剤を使った掃除をした場合、特に洗浄剤そのものに香りはついていないので掃除のあと部屋に匂いが残るなどはありません。

掃除機としての性能は申し分ない印象です。その上で、以下機能についても解説します。

吸水・排水・モップ洗浄・乾燥まで、ぜんぶ自動

ROMOはいわゆるオールインワン型です。掃除が終わったあと、人がやることがほとんどありません。

  • モップの洗浄(ベースステーションに戻って自動で洗う)
  • 洗浄後のモップの乾燥
  • ダストバッグへの自動ゴミ収集
  • きれいな水の給水と、汚れた水の排水

筆者がいちばん助かったのは、モップを自分で触らなくてよくなったことです。以前使っていた水拭き機能つきの機種では、掃除のあとに必ずモップを外して手洗いしていました。その工程がなくなるだけで、床拭きの頻度がはっきり増えました。

しかも、洗って終わりではなく乾燥までしてくれます。濡れたまま放置されないので、生乾きのにおいが出にくいのも良い点でした。

ベースステーションの中身

大きな土台の中には、次のものが入っています。

入っているもの役割
ダストバッグ吸い取ったゴミを溜めておく
清水タンクモップを濡らす・洗うための水
排水タンクモップを洗ったあとの汚れた水
専用洗浄剤モップの洗浄と、床拭きの両方に使える
フロア用消臭剤床のにおい対策に使う

ポイントは、洗浄剤がモップを洗う用と床拭き用のどちらにも使えることです。ペットがいるご家庭にも便利な、消臭・除菌を意識した専用の「フロア用消臭剤」も用意されています。

水のタンクはたっぷり入るので、途中で止まって水を足す、という手間はほとんどありませんでした。

洗浄剤とフロア用消臭剤のボトルはベースステーションに設置

本体のパーツと、消耗度合いがアプリで分かる

本体側は、サイドブラシ・ローラーブラシ・モップパッド・フィルターという構成です。ここは一般的なロボット掃除機と大きく変わりません。

感心したのは、それぞれのパーツをどれだけ使ったか、消耗度合いがアプリで確認できることです。「そろそろブラシを替えたほうがいい」と機械の側から教えてくれるので、交換時期を自分で覚えておく必要がありません。

ロボット掃除機は、買ったあとのメンテナンスで性能が落ちていく家電です。そこを数字で見せてくれるのは、長く使ううえで地味にありがたい設計だと感じました。

使い始めるまでは、驚くほど簡単だった

大きさから身構えていたのですが、セットアップでつまずくところはほとんどありませんでした。

  1. ベースプレートの上にベースステーションを設置し、電源を入れる
  2. スマートフォンにDJIのアプリを入れ、アカウントでログインする
  3. 画面の案内に従って本体を登録し、自宅のWi-Fiにつなぐ
  4. 最初のマッピング(家の間取りを覚えさせる走行)を実行する
  5. でき上がったマップで、部屋の区切りと名前を整える

筆者が迷ったのは、設置場所を決めるところだけでした。ベースステーションは大きいので、置き場所は先に決めておくことをおすすめします。前方と左右に少し余裕を取れる壁際が扱いやすいと感じました。

マッピングは自動で走り回って完了します。終わったあとに部屋ごとの区切りを直せるので、最初から完璧を目指さなくて大丈夫です。

掃除モードの作り込みが、想像以上に細かい

ここからがROMOの本領だと筆者は感じました。プリセットのモードも用意されていますが、自分で掃除のパターンを作れるのが面白いところです。

設定できる項目

ひとつのモードの中で、次のような項目を組み合わせられます。

  • 掃除機がけの回数
  • 掃除機がけとモップがけを同時にやるか、順番にやるか
  • 吸引力の強さ
  • 水の量
  • 同じ場所を何回繰り返すか
  • 走行ルートの細かさ
  • 水拭きだけか、洗浄剤を使うか、消臭剤を使うか
  • 洗浄剤を使ったあとに、水でもう一度モップがけをするか
掃除機とモップがけの組み合わせの設定から始まり、その下には吸引力、水を使う量、掃除ルートの細かさ、一度の掃除で同じことを何回やるかの設定(自動で判別も可能)
さらに、洗浄剤や消臭剤を使うかどうかの設定とその後仕上げもやるかの設定も可能。

ルートの細かさは3種類

ルートの精細さは、掃除の仕上がりに直結する設定でした。

モード走り方向いている場面
高速S字の経路のみ。端(エッジ)の清掃はしないとにかく早く終わらせたいとき
標準S字で清掃したあと、壁や端に沿って清掃するふだんの掃除
精細S字の経路そのものが細かくなり、集中的に清掃する徹底的にきれいにしたいとき

高速モードは速いぶん、掃除できる範囲が減ります。「速い」と「きれい」は、やはり両立しません。

筆者は、ふだんは標準、来客で汚れた日や寝る前は精細、という使い分けに落ち着きました。

部屋ごとにモードを持てる

マップ上で部屋を区切れるので、「キッチンだけ」「リビングだけ」のモードを作れます。

食事のあとはキッチンだけを念入りに、来客前はリビングだけを短時間で。こうした使い方ができるので、「家中まるごと掃除」しか選べない機種と比べると、動かす回数そのものが増えました。

ペットがいるご家庭なら、ペットのいるエリアだけ消臭剤を使う、といった設定もできます。

キッチだけ丁寧に掃除機とモップがけ、他のエリアは掃除機だけ、という細かい設定も可能

ちなみに掃除機の音については、基本的に吸引力は「標準」設定でやっていましたが、掃除中はあまり大きな音ではなく、家事や仕事をしていても気にならないくらいでした。

徹底的に掃除して欲しいモードの時は時間がかかるので、寝た後や不在時にやっていましたが、寝ている時に気になるほどの音はありませんでした。

むしろ掃除している時の音よりも、モップを洗浄したりゴミをダストバックに吸い出したりという、ベースステーション側での作業の音が大きかった印象です。水を使ったりするので「ゴゴゴゴゴ」という響く音が出ます。ただそれは掃除している時間に比べたらとても短い時間なので、そこまで気にはなりませんでした。

走行性能も優秀|特に障害物回避・カーペット・壁際

続いて、ロボット掃除機の掃除の仕方を見ていきます。特に障害物回避・カーペット・壁際の走行性能も良かったのでご紹介します。

「なぜここを掃除しなかったのか」が分かる障害物回避

ロボット掃除機を使っていていちばんもやもやするのは、掃除されずに残った場所の理由が分からないことです。

ROMOには障害物の回避設定があり、小さなものも検出して避けてくれます。そして設定の中に、「現場写真を撮る」というチェックボックスがあります。

これをオンにしておくと、避けたものを写真で残してくれます。あとからマップ上の障害物マークを押すと、ケーブルだった、子どものおもちゃだった、靴下だった、と一目で分かります。

筆者はこれを見て、「次からここには置かないようにしよう」と家の側を直すようになりました。掃除機の性能の話ではなく、家の使い方が変わったという意味で、いちばん印象に残った機能です。

一方で、家の中の写真が残ることに抵抗がある方もいると思います。ROMOは14日間を過ぎた写真を自動で削除する設定ができるので、気になる場合は必ず確認してください。

カーペットと壁際の扱いが上手い

カーペットを検知すると、モップを使いません。カーペットを濡らさずに吸引だけしてくれるので、部屋ごとに設定を変える必要がありませんでした。

そして、いちばん疑っていたのが壁際です。本体が丸い形なので、四角い部屋の角は苦手だろうと思っていました。

ところが、端に近づくとブラシとモップが外側に伸びて、壁に沿ってゴミをかき集めてくれます。追いかけて観察してみると、掃除の後半でしっかり端まで当たっていました。

最近の上位機種ではモップが張り出す仕組みは珍しくありませんが、この機種もきちんとその方式で、壁際が残らないことは確認できました。

前のブラシが伸びる様子
後ろのモップが伸びる様子

Matterに対応|スマートホーム連携も充実

ここまでは「掃除機として優秀」という話でした。もう一つの優秀なところは、Matterという共通規格に対応していることです。

DJIのアプリでも、毎日この時間に掃除する、といったスケジュールは組めます。それだけでも十分便利です。

ただ、DJIのアプリでできるのはROMOを動かすことだけです。

Apple Homeに追加する

iPhoneをお使いなら、最初から入っているApple Homeアプリに、ROMOを追加できます。Matterの登録をするだけなので、手順はとても簡単でした。

  1. DJIのアプリでMatter用のコードを表示する
  2. iPhoneのApple Homeアプリで「アクセサリを追加」を選ぶ
  3. 表示されたコードを読み取る
  4. 部屋を選んで登録を完了する

これで、DJIのアプリを開かなくてもApple HomeからROMOを操作できるようになります。Matterは共通規格なのでGoogle HomeでもAmazon Alexaでも登録可能です。

「行ってきます」のひと押しに、掃除を混ぜ込む

Apple Homeにつなぐ本当の価値は、ほかの家電と一緒に動かせることです。

たとえば「行ってきます」のシーンを作っておきます。玄関のスマートリモコンやボタンをひと押しすると、次のことが同時に起きます。

  • 家じゅうの照明が消える
  • エアコンが止まる
  • カーテンが閉まる
  • そして、ROMOが掃除を始める

DJIのアプリだけでは、ROMOしか動かせません。Apple Homeに入れると、すでに家にあるほかの機器の動きの中に、掃除を混ぜ込めます。

筆者が自宅の環境で試して、いちばん便利だと感じたのはここでした。掃除を「掃除の時間」として独立させるのではなく、外出という生活の動作のついでに終わらせてしまうという考え方です。

「掃除機を動かす」から「家ごと動かす」に変わった瞬間でした

音声で動かす。ただし、日本語には対応していない

本製品はスマートホーム連携以外にも、専用の「DJI Home」アプリから音声起動の設定を有効にし、「OK ROMO」と話しかけることで、呼びかけるだけで掃除を始められる独自機能もあります。

ただし、音声起動は日本語に対応していません。対応するのは英語・中国語・韓国語・ドイツ語・フランス語です。

日本語で使いたい方にとっては、ここはちょっと残念なポイントです。筆者も試しましたが、日常的に使う機能にはなりませんでした。

ロボット掃除機の目線で家族と話せる

もうひとつ、少し変わった機能があります。ROMOはリモートでのビデオ通話・音声通話に対応しています。

DJIのアプリを開いてカメラアイコンを押すと、ROMOを通じて家族と話せます。床から数十センチの高さの視点で家の中が見えるので、最初はかなり不思議な感覚でした。

ふだん自分が見ている高さと違う視点で、家じゅうを動き回れます。実用というより面白さが先に立つ機能ですが、留守番中の家の様子を確認する用途で役に立ちそうです。

ロボット目線のカメラ映像

この機能は、清掃のみならずペットがいるご家庭での見守り用途などにも活用できると思います。ロボット掃除機は結果として家中を見渡すことができるので、このような使い道があるのも見過ごせないポイントです。

気になった点・向かない人

良いところばかり書いても信頼できないので、正直に書きます。

  • とにかく大きい。ベースステーションの置き場所を確保できない家では、そもそも導入が難しいです
  • 設定項目が多いぶん、最初にモードを作り込む手間はかかります

逆に言えば、置き場所と予算さえ確保できるなら、後片付けの手間はほぼゼロになります。

まとめ|大きさと価格には、それなりの理由があった

3週間ほど使ってみて、筆者の結論はこうです。

ROMOの大きさは、人がやっていた後片付けを機械が引き受けた分の大きさでした。

  • 掃除のあとに人がやることが、ほとんどない
  • モードを作り込めるので、掃除の回数そのものが増える
  • 避けた理由が写真で分かるので、家の使い方が変わる
  • Matter対応で、ほかの家電と一緒に動かせる

とくに最後の一点は、これから家の中の機器を増やしていきたい方にとって大きな意味を持ちます。単体で優秀な家電より、ほかとつながる家電のほうが、長く使えます。

掃除を「やること」のリストから外したい方には、検討する価値のある一台でした。

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